Wikipedia
松下 幸之助(まつした こうのすけ、1894年〈明治27年〉11月27日 – 1989年〈平成元年〉4月27日)は、日本の実業家、発明家、著述家。 パナソニック(旧社名:松下電気器具製作所、松下電器製作所、松下電器産業)を一代で築き上げた経営者である。異名は経営の神様。 自分と同じく丁稚から身を起こした思想家の石田梅岩に倣い、PHP研究所を設立して倫理教育に乗り出す一方、晩年は松下政経塾を立ち上げ政治家の育成にも意を注いだ。[/st-mybox]
新しい出会いの季節ですね。浮かれてしまう機構でもあります。気を引き締めるために、松下幸之助の『道をひらく』を読みました。
一代で巨大電機メーカーを創出した松下氏の珠玉の言葉がつづられています。
座右の一冊にする方も多いでしょう。平易な言葉で書かれているので、それゆえに置くが深いとも言えそうです。
「心の鏡」
ー自分の身なりを正すためには、ひとはまず鏡の前に立つ。鏡は正直である。ありのままの姿を、ありのままにそこに映し出す。自分のネクタイは曲がっていないと、がんこに言い張る人でも、その曲直は一目りょうぜんである。ー
ー身なりは鏡で正せるとしても、心のゆがみまでも映し出しはしない。だから、人はとかく、自分の考えやふるまいの誤りが自覚しにくい。-
ー自分の周囲にある物、いる人、これすべて、わが心の反映である。
「くふうする生活」
ーとにかく考えてみること、くふうしてみること、そしてやってみること。失敗すればやりなおせばいい。やりなおしてダメなら、もう一度やりなおせばいい。
ーおたがいにもう一度考え直そう。きのうと同じことをきょうは繰り返すまい。どんな小さなことでもいい。わずかなことでもいい。
「自分の非」
ー人間は神さまではないのだから、一点非のうちどころのない振舞などとうてい望めないことで、ときにあやまち、ときに失敗する。それはそれでいいのだが、大切なことはいついかなるときでも、その自分の非を素直に自覚し、これにいつでも殉じるだけの、強い覚悟を持っているということである。ー
ー素直に自分の非を認めないどころか、逆に何かと抗弁をしたがる。-
「敵に教えられる」
ー己が正しいと思いこめば、それに異を唱える人は万事正しくないことになる。己が正義で、相手は不正義なのである。-
ーわれわれは、わがさまたげとばかり思いこんでいるその相手からも、実はいろいろの益を得ているのである。-
ーだからその対立は対立のままにみとめて、たがいに教え教えられつつ、進歩向上する道を求めたいのである。つまり対立しつつ調和する道を求めたいのである。-
「見方を変える」
富士山は西からでも東からでも登れる。西の道が悪ければ東からの登ればよい。道はいくつもある。時と場合に応じて、自在に道を変えればよいのである。一つの道に執すればムリが出る。ムリを通そうとするとゆきづまる。動かない山を動かそうとするからである。そんなときは、山はそのままに身軽に自分の身体を動かせば、またそこに新しい道がひらけてくる。
何ごともゆきづまれば、まず自分のものの見方を変えることである。案外、人は無意識の中にも一つの見方に執して、他の見方のあることを忘れがちである。そしてゆきづまったと言う。ゆきづまらないまでもムリをしている。貧困はこんなところから生まれる。
われわれはもっと自在でありたい。自在にものの見方を変える心の広さを持ちたい。何ごとも一つに執すれば言行公正を欠く。深刻な顔をする前に、ちょっと視野を変えてみるがよい。それで悪ければ、また見方を変えればよい。そのうちに、本当に正しい道がわかってくる。模索のほんとうの意味はここにある。そしてこれができる人には、ゆきづまりはない。お互いにこの気持ちで、繁栄への道をさぐってみたいものである。
[松下幸之助成功の金言365 松下幸之助]
コメント